No.694 遊働

先週の金・土曜日、10数年ぶりに2日間に亘る研修の講師を務めさせていただきました。

当社が主宰する、経営者・後継者・経営幹部向けの研修で、毎年4月と10月の年2回開講する、月1回で年12回、1泊2日で行われる『名南経営者大學』のメイン講師だった頃は、毎月2回、2日通しの講師は当たり前だったのですが、既に10年以上の時が経ち、かつ齢も重ねて、少々不安ではありましたが、何とか無事に乗り切ることができました。

「良く持ちますね!」「声は大丈夫ですか?」と、年寄りを気遣うお声掛けを随分いただきましたが、実に気分よく、またのども枯れることなく務め上げることができたのは、何より受講された皆さんの真剣な眼差しだったのだと思います。

正直なところ、たった1時間でも声が枯れ枯れになることがあります。大概、聴く気がさらさらない社員さんが集められた社内研修に招かれたときが多いのですが、「聴きなさい!」という強い思いからどうしても力が入り、のどに負担をかけてしまうようです。

しかし今回は、10時間を優に超えてもまったく支障なし。ウトウトしそうになる人もいるにはいましたが、それでも「寝てはいけない!」という健気な真剣さが伝わってきて、実にほのぼのとした気持ちでお話しすることができました。

今回の講義の中で、「働きのレベル6段階」という話をさせていただきました。一番低いレベルから提示すると、以下のようになります。

  • レベル1「強制」:働きたくないけど、仕方なく働いている
  • レベル2「惰性」:イヤイヤ、漫然と、何も考えずに働いている
  • レベル3「努力」:一生懸命働いているが、成果が上がらないと心折れてしまう
  • レベル4「喜働」:喜んで働いている
  • レベル5「熱愛」:仕事が好きで好きでたまらずに働いている
  • レベル6「遊働」:働くことは遊んでいるのと一緒!楽しくて仕方ない!!

先週の私は、まさに“遊働”でした。そして、それを引き出してくれたのが、受講生の皆さんだったと思うのです。久しぶりに高揚した2日間を過ごさせていただきました。

皆さんの働きのレベルは今、どの段階ですか?また、皆さんの会社の社員さんは、どのレベルにいますか?

今回改めて、「自分を取り巻くすべての人に遊働して欲しい!」と強く感じました。そのためにも、まずは自分自身が“遊働”であり続けることが大切なのだと思います。

ぜひ皆さんも遊働の境地に、そしてその姿を以て、周りのすべての人たちを遊働の世界に誘っていただければと思います。