No.712 継承

先日、創業者・佐藤澄男の右腕で、二代目グループ代表を務めていた現顧問・影山勝行に、税理士法人の全社員を対象に話をしてもらいました。

創業者が亡くなったのは、平成19年10月5日。既に17年の月日が流れていて、毎年10~15名ほど採用している当社では、創業者のことを知っているメンバーは1割前後となってしまっています。

私たちも意識して創業の精神を伝えているつもりではいますが、私自身平成元年の入社で、かつ、幹部として直接薫陶を受けたのは12~3年程度ですから、伝え切れていないことも多いと感じていました。

影山は昭和53年入社。当時社員数は20名そこそこでしたから、常に佐藤の息遣いを感じられるほどの距離感の中で、佐藤の理念と戦略を共に現実のものとしてきました。その影山から、改めて創業者の思いを聴きたいという願いから、今回の企画がなされたのです。

私も久しぶりに話を聴きましたが、私の知らない創業者の一面も知ることができ、とても有意義な時間となりました。

今回は、お聴きした話の中から、創業者を懐かしく思い出した内容を少しご紹介したいと思います。

□朝は夜より賢い。

□素直であるということは、他人の意見を否定しないこと。

□明日はもっとよくなるという考えを持つ(プラス発想)。

□知らないことを知りたいと思い続ける。

□隣の人の頭を使え。

□学びて知らざるを知る。教えて然る後に足らざるを知る。

□知識と意欲があれば、報告・連絡・相談を前提に任せる。

□出る杭は打たない。

□失敗は許すが、失敗したことを報告しないことは許さない。

□お客様に「あなたに出会えてよかった」と言ってもらえるようにしよう。

こうして文字にしてみますと、佐藤から直接言われたときの気持ちが蘇ってきました。

そして、このような取り組みは、もっともっとやるべきだとも感じました。

退職された幹部社員や取引先、または経営者仲間など、創業者や先代を知る人の話に耳を傾ける。これも社業のさらなる発展と、千年続く事業承継にとって、とても大切な取り組みであると思います。

ぜひ皆さんの会社でも、このような趣旨の取組を検討してみてください。