No.725 人間力
9月17日のコラムにて、当社の
「深く温かい人間性と、高度な専門的能力を併せもつ、日本一の事務所になる」
というミッションをご紹介すると共に、私たちにとって“深く温かい人間性”とはどのようなものかについて議論し、25項目にわたる『深く温かい人間性宣言』を制定したとご紹介しました。
それをご覧になった方から、
「当社でも経営理念に『働く人たちの人間力向上』を掲げていますが、自社における“人間力”とは何かについて、明確に定義していませんでした。どのような視点で検討すればよいですか?」とのご質問をいただきました。
“人間力”については、内閣府から『人間力戦略研究会報告書』が2003年に発表されており、そこには、
「人間力は、社会を構成し運営すると共に、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力」
と定義付けられ、次の3つの要素で構成されていると記されています。
□知的能力的要素:基礎学力、専門的な知識、ノウハウ、論理的思考力、創造力
□社会・対人間関係力的要素:コミュニケーションスキル、リーダーシップ、公共心、規範意識、相互啓発力
□自己制御的要素:意欲、忍耐力、自己受容・自己実現力
また、私が尊敬する公認会計士の天明茂先生は、
『他者からの絶対的信頼性』
と端的に表現され、その上で、「あなたでなければならない」「あなたに任せたい」「あなたの力が必要だ」と思わせる力であり、そのために、「先見性」「リーダーシップ」「行動力」「指導力」そして「人間性」を磨く必要があるとおっしゃっています。
もし、皆さんの会社において人間力または人間性の定義をしたいのであれば、これらの視点を参考にして、自社オリジナルの定義を策定してみてください。
その作成プロセスそのものが生きた教育になりますし、完成された定義は、末永く社員教育の基となると思います。