No.681 理念
2023.11.13 Monday 09:00
先日、入社3年目の社員向けに、『理念研修』を実施しました。
入社1年目は、研修を行い、講話の場を設けるなど、頻繁に理念に触れる機会を設けています。しかし、2年目以降はその頻度は極端に減り、朝礼や会社行事での挨拶の中で話が出るくらいの状況になっています。
また、多くの会社で散見されるようですが、3年目ともなると、馴れや怠け心などからか、理念に相応しくない言動が垣間見えるようになってくるのも事実です。
そのような状況の中、今回は自分たちで考える時間を多く持たせるために、事前に次のような宿題を出し、当日は各自の検討結果を持ち寄ってグループディスカッションを行い、グループごとにまとめたものを、さらにみんなで検証するというスタイルを取りました。
1.私の考える〇〇とは?
2.そのために、日頃意識していることは何か?
3.その実現のために、具体的にどんな行動をとっているか?
4.本当はやった方が良いと思っていること(でもできていないこと)は何か?
〇〇に入るのは、私たちの理念の中に含まれるキーワードで、今回はその中でも「プラス発想」「だろうの排除」「もうちょっと主義」の3つのワードに絞って行いました。
結果として、とても良い取組みになったと思います。
それぞれの考えを持ち寄り、これまで「当たり前」だと思っていた認識が、人によって大きく異なることに気付き、共感や驚嘆、納得や疑問の繰り返しの中で、互いの理解を深め、共通のゴールにまとめ上げるプロセスは、漫然と聴いているだけの研修とは、全く異なる効果を得ることができました。
私自身、「そういう捉え方もあるのか!」と新たな気づきをもらうこともできました。
一方で、本来の意味がきちんと伝わっていない、ないしは、表面的な理解に留まってしまっていることが明らかになったこともあり、その点においても大いに価値ある機会となりました。
「能力が高い者は必要だが、理念が共有された者に限る」とはよく言われることです。しかし、共有されているかどうかは日頃の言動から掴むことはできるものの、その理由は確かめなければわかりません。
皆さんの会社でも、ときに理念の共有度を確認し、正しく深い浸透に向けて何をすべきかを明らかにするための取り組みを検討されてはいかがでしょうか。