No.702 AI
先日、たまたま点いていたテレビから流れてきたあるフレーズに耳を疑いました。それは
「人口減少は、むしろ追い風です」
その声の主は エコノミストのエミン・ユルマズ氏。
2050年には日経平均株価が30万円になると予測する彼曰く、日本は今後、人口減少に伴って労働者も減っていくが、その分、AIの活用が進むことがその理由とのこと。AIが進化すると、労働者が要らなくなり、むしろ人口が多い国ほど失業者を救済するための社会保障負担が増えるから逆風になるというのです。
一方で、「AIが人の仕事を奪うのにはもう少し時間が掛かるが、AIを使いこなす人に仕事を奪われるのはすぐ先の話」とのこと。
次の文章を読んで、どう思われますか。
「同族企業の事業承継においては、後継者の明確な選定と育成、適切な財産分割、納税資金対策、相続税対策が重要です。また、争族を避けるためには、遺言書の作成や生前贈与などの対策が必要です。事業の存続と発展を考慮した事業承継が理想的です。」
最後の文章には多少違和感を覚えますが、200文字という制限を考えれば、それ以外はまずまずよくまとまっていると思います。
実はこれ、私が『生成AI』に、「同族企業の事業承継のあるべき姿を200文字でまとめて」と指示した結果の文章です。その作成時間わずか5秒程度。恐ろしい時代がやってきています。
しかし、労働者の減少と突き合わせて考えてみれば、確かに悪い話ではありません。
まだまだ改善の余地が大きいことは否めませんが、仕事を奪われる側にはなりたくありませんから、早い段階で使いこなせる側にならなければなりません。
また、なかなか採用ができない現状においては、本気になってその活用に取り組んでいくことが肝要かもしれません。
いずれにしろ、そろそろ食わず嫌いから脱却し、少なくともその活用の準備を始めなければならないときが来ているように思います。