No.735 周年

先日、帝国データバンクから『全国「周年記念企業」調査(2025年)』というレポートが発表されました。

来年は戦後80年。その節目の年に、10年単位の周年を迎えるのは155,167社。うち100周年は1,685社に及びます。さらに100周年以上の周年企業を合算すると4,301社。このデータは10年単位で、その間の企業はカウントされていませんから、単純に10倍すると、100年以上続いている会社は4万社を超える計算になります。

この100年は、大東亜戦争、オイルショック、バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災、コロナ禍など、大きな苦難が企業に立ちふさがった時代。その中でこれだけの企業が生き延びてきたことは、やはり凄いことだと思います。日本が“老舗大国”と言われる所以はここにあります。

そして特筆すべきは、創業者および同族承継の企業、いわゆる“ファミリー企業”が82.6%を占めていることです。やはり、同族企業の永続性の高さが際立っていると言えるでしょう。

ちなみに、愛知県にも300周年を迎える「竹本油脂 株式会社」があります。そして当該企業も同族企業です。

一方で、お家騒動の末に消滅してしまった大塚家具。その創業者・大塚勝久氏が新たに創業した「匠大塚 株式会社」が10周年を迎えるとのこと。そして後継者として代表取締役社長に就いているのは、もちろん久美子氏ではなく、長男・勝之氏。何か感慨深いものがあります。

さて、このレポートの中で、創業100周年を迎える雪印メグミルクの「未来ビジョンプロジェクト」なる周年事業が紹介されていました。

その内容は、「これからの新たな100年のマイルストーンとして、2050年の当社グループのビジョンを描く「未来ビジョン」(2025年5月発表予定)の策定を目的に、若手から中堅のグループ企業社員で構成された代表取締役社長直轄のプロジェクト」とのこと。なかなか面白そうな企画です。

https://www.meg-snow.com/news/2023/18917

その中で、「酪農乳業界全体の希望溢れる未来ビジョンを描き」とありました。自社のみならず、業界全体のことを考えようとしているところに好感が持てました。来年の5月を楽しみに待ちたいと思います。

当社も2026年に60周年を迎えます。その節目に向けて、いろいろなイベントを考えてみたいと思いました。みなさんもこれを機に、次の節目の周年に向けて、何か考えてみてはいかがでしょうか。